「建築条件付き土地」と「ハウスメーカー」で建てる違いとメリット・デメリットは?

住宅
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注文住宅を建てよう……と思ったときにまず思うことが、どこの大手ハウスメーカーに依頼しようか……モデルルーム展示場に行ってみようか……ということになります。

すでに土地を所有している方はそれで問題ありません。しかしこの時点で土地を所有している方は少ないと思いますので、注文住宅を建てるための土地探しから始めると思います。

 

住みたい地域の土地……、理想の間取りを建てられる形状の土地……、平地で南側道路に面するなど条件の良い土地……、新しい住宅が立ち並ぶキレイな街並みの新興住宅地……、駅や学校・お店などが近隣にあって便利な土地……などなど多くの方がこれらについての条件が良い土地を探すのだと思います。

その中でも、自分が思う「理想の間取りの家を建てる」には「土地の坪数・形状・立地条件」が家づくりにとって一番重要です。それらにより仕様は大きく変わってくるからです。

しかし現代では、そういう良い物件はだいたいが「建築条件付き土地」の物件ばかりです。

 

「建築条件付き土地」に建てるということは?

「建築条件付き土地」とは、「その土地の売主が指定する建築業者」に依頼して家を建築する条件で契約する土地です。

その場合の建築業者とは「小さな工務店」のことを指すケースが多いです。

要するに「建築条件付き土地」では、お気に入りのハウスメーカーに建築を依頼したくてもできないケースが多い……ということです。

それに「一定期間内(約1ヶ月~6ヶ月)に建築工事を開始しなければならない」……という条件もついています。

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大手ハウスメーカーで建てるということは?

お気に入りの大手ハウスメーカーで建てたい場合は、

「すでに土地を所有している」か……

「自分の足で不動産屋をめぐり土地を探してくる」か……

「その大手ハウスメーカーが不動産事業部という仲介・売買をする部署をもっている」……であれば土地探しから相談することができます。

 

土地購入費用について

「建築条件がなく条件の良い土地」を購入する場合、うまく見つけられたとしても地場価格にプラスアルファの価格がかかるでしょう。それに「土地購入の売買契約」になるので「土地の売買手数料」もかかってきます。

「建築条件付き土地」の場合、土地購入の売買契約でなく「請負契約」なので売買手数料はかかりません。それに建築業者は建築することで利益を得ますので、土地代は比較的安くなっています。

もしその「建築条件付きの土地」が気に入ったとして、そこにお気に入りのハウスメーカーで建築工事を依頼したい場合、土地代を上乗せすれば土地だけを購入する相談に応じてくれる場合もあります。

 

建築費用について

建築費用に関しては「建築条件付き土地」の場合、地場の「小さな工務店」が請け負うことが多いのでリーズナブルな価格で家を建てることができます。

地場の「小さな工務店」は社長・大工・事務員だけ小規模な形で、純粋に家づくりの経費だけの費用になります。

「大手ハウスメーカー」は、営業スタッフの人件費や宣伝広告費・モデルルーム建築などの自分の家の建築費とは関係のない経費が上乗せされますので高額な設定になってきます。

 

ですからその地域の相場価格で土地を購入して土地の売買手数料も支払い、お気に入りの「大手ハウスメーカー」で家を建築してもらうとなると、けっこう高額になる恐れがあります

 

間取り設計の自由度は?

「建築条件付き土地に家を建築する小さな工務店」も「大手ハウスメーカー」も自由設計をうたっていますが、どちらかというと「大手ハウスメーカー」は制約が多く、「これはできない、あれはできない……」がでてきます。小さな工務店ほど自由設計ではありません。

「小さな工務店」の場合、完全なる自由設計です。もちろん構造上の問題点があれば指摘されますが、なんとか創意工夫して要望に沿う間取りを設計してくれます。

ですからオリジナリティ感満載で、ほぼ自分の思いどおり唯一無二の家が建ちます。

それ故に小さな工務店は、施主が要望する間取りを設計するだけで「ここはこうしたほうがもっと明るく、広く使えますよ……」などのアドバイスはほとんどしてくれません。

ですから自由に間取りを作れるという反面、素人感覚で間取りを作ってしまうため、あそこが失敗だった……あそこはもっとこうしておけば良かった……などの反省点が後々明るみに出てくる……ということが起こり得ます。

 

しかし「大手ハウスメーカー」は「小さな工務店」より建築実績数も多く、間取り作りの経験とノウハウが豊富ですのでそれを生かしたプロの視線で間取り作りのアドバイスをしてくれます。

そして、経験で積み上げてきたハウスメーカー推奨の最良のプランに導かれてしまいますので、自分独自のオリジナリティ感というよりは、ハウスメーカーのプランに乗っかる形になっていきます。

ですから大手ハウスメーカーの間取りは、自由設計といいながらもセオリー通りの間取りに導かれていきますので、ある程度の制約があるように感じられてしまうのでしょう。

そして完成した家は誰が見ても「〇〇ハウスで建てた家でしょう」……とわかるような、ハウスメーカー色の強い家になります。

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建物の建築資材のグレード

「建築条件付き土地」に建物を建てる際、「小さな工務店」が使用する建築資材の基本グレードは「建売りで使用されているレベル」が標準仕様で、そのグレードの中から自分好みのものをチョイスしていきます。

「建売りレベル」とは、あちこちで建売りで販売されている家がありますよね。そのグレードが標準仕様だと思えばいいと思います。

ですから「建築条件付き土地」に建てる家は「建売りレベルのグレードの家が自分好みの間取りになった家」……と思えば良いと思います。建売りレベルですと基本は「並みの建築資材」です。

建売りレベルの建築資材で十分だ……という方で、間取り作りを自分好みにしたいかたには、リーズナブルに自分好みの間取りの家が購入できるのでおすすめです。

 

もちろん家づくりにこだわりがあって、外壁を一部レンガタイル貼りにした欲しい……とかキッチンを違うものに変えてほしい……などの要望があれば、すべて追加費用として上乗せしていけば好みの建築資材を使ってくれます。

しかしそれをしていくと、なんだかんだ料金がかかり、結局ハウスメーカーと同じくらいの価格になってしまうこともあり、結局「始めからハウスメーカーに依頼すれば良かった」……と思うことにもなりかねます。

「大手ハウスメーカー」の標準装備は比較的グレードが高く、最初から良い建築資材を使用しているものが多く、レンガタイル貼りが標準仕様だったりします。

家づくりにこだわりがあって、大手ハウスメーカーにもないオリジナリティのある家を多少建築資材にオプション費用をかけても作ってみたい……という方には「建築条件付き土地」は良いと思います。

しかし、大手ハウスメーカーの外観イメージが好きで……自分好みの間取りプランに近いものがある……という方は、最初から大手ハウスメーカーに建築以来をしても良いかもしれません。

見積もりに関しては?

本来「見積もり額」とは、間取りプランや建築資材、オプション設備などすべて決定した中で正式な見積額が算出され、施工が始まってからプラスされる要望がない限り最終的に支払う額はその見積額になることが当然のことですよね。

大手ハウスメーカーはその辺はキッチリと行ってくれます。

しかし小さな工務店は、建築施工前の見積もりは「〇〇一式〇〇円」……など大ざっぱで、完成後に○○の費用が掛かったから……など、完成後にわけのわからない請求をしてくることもあります。

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結局、どっちがいいの?

「建築条件付き土地」を購入したほうがいいと思うタイプ

建築資材にはこだわらず、間取りは自分好みに設計できて、リーズナブルな価格で購入したい人

建築資材に費用をかけても、独自のオリジナリティのある家を建てたい人

 

「大手ハウスメーカー」に依頼したほうが良いタイプ

すでに建築可能な土地を所有している人

建築予算に多少のゆとりがあって、ハウスメーカーの外観が気に入っている

ハウスメーカーに自分好みの間取りプランがある人

家づくりのアドバイスをたくさんもらい安心感にもお金を払える人

長くお付き合いしていく業者を選びたい人

……ということになるでしょう。

自分にあった住宅メーカーを選ぶなら持ち家計画がおすすめです。

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