リビング・ダイニングの間取り失敗例

住宅
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リビング・ダイニングは家族が集う場所で、一番利用時間が長い部屋になると思います。

家族で長い時間を過ごす空間だからこそ、ゆったりと過ごせるようなるべく広いスペースを確保したいものです。

そんなリビング・ダイニングだからこそ、間取り作りは失敗したくありませんよね!

間取り作りは大ざっぱでは絶対ダメです!

 

このくらいの坪数があればリビングとして広く使えるだろう……と漠然と間取りをしただけでは、家具が思うように置けなかった……という結果になってしまいます。

リビング・ダイニングは特に家具の大きさ・家族が行き交う通路スペースまで正確に落とし込んでいかなければなりません。

 

家作りは失敗したからといってすぐに直せるものではありません。建築が着工してしまえば待ったがききません。

じっくりとあらゆる角度から検討して間取り作りをしましょう。

 

リビングの作り方の失敗例を挙げておきますので何かしらのヒントにして下さい

 

①窓が多すぎて壁が少なくTVを置く場所がコーナーになってしまった

昨今、リビング・ダイニングの顔となるのは大画面TVになっています。

TVは薄型で大型化され、リビングに置くTVとなると55インチクラス以上が多くなり薄型大画面TVはご存じの通り、コーナーに置くよりは一部の壁にそってドーンと置かれるようになっています。

ですから窓もクローゼットもない大きな壁面が必要になります。

 

ひと昔前のTVは厚みがあるブラウン管TVで、TVの置き場所といったら部屋のコーナーに斜めに置くのが主流でした。

四方八方に窓やクローゼット・ドアなどがあると、TVを置くスペースはコーナーでしかなくなり、55インチクラス以上の大画面TVをコーナーに置くとTVの後ろにかなりの無駄な空間ができてしまい部屋を狭くさせてしまうことになります。

 

リビングは明るいほうが良いに決まっていますので大きな窓も必要ですし、すべての壁に窓を付けていしまいがちですが、大画面TVを配置したいなら大きな壁面のある間取りを考えましょう。

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②家具のサイズを正確に把握してなかった

リビング・ダイニングに置くメインとなる家具は、ソファセットにTV台のスペースに、食卓テーブルセットです。

これらは思っているよりかなり大きく、置いてみるとリビングがかなり狭くなってしまった……というのがよくあることです。

ソファセットをL字型に配置したり、食卓テーブルの椅子を引いて人が座った状態のスペースや、人が余裕を持って通れるスペースまでも考えると、形にもよりますがリビング・ダイニング合わせて最低でも7坪(畳14枚分)くらいはないと余裕がとれません。

下の図は和室8畳と6畳の合計14畳にソファセットと食卓テーブルセットを置いたときの図です。この広さでギリギリ置けますので、リビング・ダイニングにソファセットをL字型に置きたいと思ったら最低でも14畳は必要になるということです

一般的な家の建坪は2階建で35坪程度とみると、そのうちリビング・ダイニングに割り当てられる坪数は平均5坪〜6坪(畳10枚〜12枚)です。

10畳のリビング・ダイニングですと下の図のように2人掛けソファを置くだけでめいっぱいです。

それ以下のスペースしか取れない家で、何も計算しないで、長さ1200mm以上の食卓テーブルや、L字型のソファセットを購入してしまうと、リビング・ダイニングに入りきらない……通路が確保できず狭苦しいリビングになってしまいます。

 

10畳のリビングに何も考えないでソファセットと食卓テーブルを買ってしまうと下の図のように歩くスペースがなくなります。

食卓テーブルを置くダイニングスペースは4人掛けで座った状態を考えるだけでも最低2500mmの正方形くらいが必要でそのまわりに人が通るスペースもプラスして確保しなければなりません。

 

55インチ以上の大型TVを置くとなると、TV台サイズで1500mm×400mm以上は必要です。

 

ソファも思っている大きさよりも意外と大きいものです。

2人掛けで1500mm×900mm

3人掛けで1800mm×900mm

……は最低必要になります。

ですからL字型のソファセットを置きたいと思ったら、TV台スペースまでみて3600mmの正方形のスペースが最低必要になります。

 

リビング・ダイニングの間取りを作る際は、これらの家具と人が行き来するスペースを考えて作らないといけません。

行き来するスペースとは、最低600mmは通路として確保しなければならないということです。

食卓テーブルの周りは、テーブルの椅子に人が座った状態で後ろに最低600mm確保する……ということになります。

 

間取りを作る際は、これらの家具のサイズを間取り図面に正確に落とし込んで、必要な家具が実際に置けたうえで通路スペースも確保できるかどうかを間取り図面に書き込んでみる必要があります。

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③リビングに階段を設置したら……

リビングに2階に上がる階段を設置したときのメリットは、玄関から2階へ直通する階段とは異なり、家族が集うリビングを通過することによって、家族の顔がよく見えて様子をチェックすることができることです。

間取り的には玄関から各部屋に行く廊下部分を最小限に留め、その分リビング・ダイニングのスペースが広く取れることです。

 

その反面デメリットとして、暖かい空気は上へ上がっていきますので、冬場の暖房効果が確保しにくくなるということです。

キッチンでの調理の匂いや油汚れの空気が、リビング階段を通じて2階に上がってしまいます。

友達などをたくさん招く家族がいれば、プライベートが確保しにくくなることも否めません。

それでも家族の顔が見えるメリットを優先したい場合は、リビングから階段に上がる部分にクリアなガラスの引き戸を設置し暖房効果を高める方法もあります。

 

④リビングの上を子供部屋にしたらうるさくて気が散る

1階リビング・ダイニングの真上2階に子供部屋……という間取りにしたら、子供たちのドタバタする足音や騒ぐ声が響いてきて、リビングでゆったりとくつろげない……ということが起こります。

リビング・ダイニングの上は主寝室がおすすめです。

 

もしくは2階にリビング・ダイニングを配置すれば騒音から解放されるのはもちろんのこと、外からの視線がなくプライベートが確保されます。

 

⑤リビングに子供の勉強するスペースを作るのはどうなの?

モデルルームなどでリビングに子供の勉強するカウンターがあるのを見かけます。子供は小さいうちは自分の部屋で勉強するより、お母さんがいるリビングで勉強するという発想からなのだそうです。

そこでリビングに子供が勉強するカウンタースペースを設けて本棚なども作ったりしますが、実はこれ荷物置き場になってしまうのです。

子供はリビングで宿題をやったり勉強したりするのは間違いないですが、実際は勉強カウンターではなく食卓テーブルを使うので、せっかく作った子供の勉強スペースは荷物置き場になってしまうのです。

ですからリビング・ダイニングとして十分ゆとりがあるスペースが確保されたうえで勉強カウンターを設置するなら良いですが、そうでなければ勉強スペースを作る分リビングダイニングを広くしたほうが良いでしょう。

間取り作りは自分でできると思っても思わぬところに失敗の落とし穴があるものです。できあがってから「あ~失敗した~」と思うより、間取り作りのプロに相談しながら作ったほうが間違いありません。

おすすめは持ち家計画というところが、親切丁寧に相談に乗ってくれますし費用も無料で、いろいろわからないことを教えてくれます。これを使わない手はないでしょう。

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